不気味の夏
この夏、山をみて「おやっ」と思ったひともいるでしょうか。
子どもを保育園に送りに行く道すがら、秩父方面にそびえる山々をみて、おやっと思う。畑のまわりの雑木林や、大きな木々が立ち並ぶ公園を眺めて、やや、こっちでもかと思う。
なにかといえば、盛夏のさなか、緑で覆われているはずの山林に、ぽつりぽつりと茶色いシミができています。よくみるとそれは枯れ木で、あちらこちらに同じような茶色い枯れ葉をつけた木が。枯れるには早すぎる季節、春に新緑を芽生えさせたのだろう木々が、一度に立ち枯れているのです。
これは、コナラやクヌギ、カシやシイ、クリなどの高齢の木が、通称「ナラ菌」という病原菌を媒介するカシノナガキクイムシに入り込まれて枯死する「ナラ枯れ」という現象で、近年、日本各地の山林で被害が広がっているのだそうです。調べると、これらの木々が利用されず山で高齢化し、大木になり、カシナガが繁殖しやすい環境になったことが原因のひとつとしてあげられていました。温暖化でカシナガが越冬しやすくなったこと、高温や乾きで木自体が弱っていることもあるでしょう。
もともと、コナラやクヌギなどの落葉広葉樹の雑木林は、昔の人が薪や炭や椎茸、落ち葉などを利用するなかでできてきたものです。気候も変わり、山を利用する人も減ったいま、これらの木々が枯死していったあとにはどんな植物が生えてくるのでしょうか。亜熱帯の樹木に置き換わっていくのでは、という人(私の父ですが)もいます。
太陽がじりじりと照りつける暑い夏、静かに、山が姿を変えていきます。激烈な気候により、育つ野菜はもちろん、木々や草花などの植生も少しずつ変わっていくのでしょう。すると私たち人間はどうなっていくのか? これまで以上に気候にぶんぶん振り回されている自分を想像し、しがみつく手だてを考えねばと思いました。(照手)
雨乞い3カ月目
例年の9月だと、急な雨を気にしながら秋冬のキャベツ、カリフラワー、ブロッコリーを定植する時期です。が、今年はまるっきり雨がなく、おまけに38度に迫る酷暑が続いています。できあがった苗は定植するしかなく(おいておくと老化してしまうので)、砂漠のようになった畑に植え、暑さよけの遮光ネットをかけてやります。それでも根づかずに枯れるもの、根づいてからも水がないため生育は止まったままのものも多いです。
夏野菜はというと、水不足で収量が減っているため、水を汲んでは撒く、という作業をしていますが、砂漠に水を撒いてもどれくらい意味があるかわかりません…(きゅうりはなんとかとれていますが、サトイモは日に日に葉が小さくなってきています)。
さらにこの時期恒例のヨトウムシが畑のあちこちで発生しており、こちらの対処もしなくてはならない…。頭がグラグラしています。
しかしこんな酷暑・干ばつのなかでも、オクラ、ゴーヤー、バジルは非常に生育がよいです。それぞれアフリカやインド、熱帯アジアが原産の野菜なので、日本も亜熱帯化しているということなのでしょう。ということで、ここのところオクラやゴーヤーがずっとセットに入っているなと思われた方、どうかご容赦ください。(友亮)