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みどりの通信 2023年11月号 玉ねぎ豚汁の秋/てんやわんやの小麦つくり

玉ねぎ豚汁の秋

 先月の通信で、今年はいろいろな秋冬野菜が不作だと書きましたが、残念なことにネギも全国的な不作のようです。うちでも猛暑の影響で根が傷み、一本、また一本と日に枯れていきました。生き残ったネギも例年のように太らずほっそりしたものばかり。代わりにはなりませんが、貯蔵玉ねぎがセットにさいさい入ることになります。

 せっかくなのでお客さんに提案できる玉ねぎのおいしい食べ方がないかなと思っていたところ、仕事中に聞いていたラジオ(*1)で、新潟にある豚汁専門店の話題になりました。大量の玉ねぎから出る水分で煮詰める豚汁が絶品で、東京から食べに来る人もいるのだとか。玉ねぎから出る水分で煮詰めるというところにグッと来て、ネットでレシピを調べてみると、なんとお店がつくり方を公開していました(*2)。それをもとに料理してみたところたしかに絶品。味噌汁嫌いの子どももぺろりとたいらげました。秋といえば芋煮でしたが、今年は里芋もネギもあまりないということで、玉ねぎ豚汁を楽しもうと思います。(友亮)

 

【玉ねぎ豚汁_みどりのVer.

<材料> 4人分

豚バラ肉…150g

木綿豆腐…1丁

油揚げ…1枚

大根…200g

玉ねぎ…500g

だし汁…500ml

味噌…70g

塩小さじ…1/4

 

<つくり方>

1.鍋にだし汁を入れて中火にかけ、塩と味噌を入れて混ぜる。

2.煮立ったら、ひと口大に切った肉を入れてかき混ぜる。

3.肉に軽く火が通ったら、くし切りに切った玉ねぎを鍋に敷きつめ、その上にいちょう切りのダイコン、八等分に切った豆腐、短冊切りの油揚げを入れ、蓋をして中火で15分煮る。

4.豆腐を崩さないように全体を混ぜて完成。

◎旨みの強い韓国唐辛子の一味(*3)をかけると、おいしさアップ&体もぽかぽかします。

 

*1 TBSラジオ「バナナマンのバナナムーンGOLD」

*2 日刊にいがたwebタウン情報 【名店レシピ】とん汁の店たちばなの『とん汁』を自宅のキッチンで再現を参照。

*3 韓国唐辛子の一味は在庫がありますので、欲しい方はお問い合わせください。

 

 

てんやわんやの小麦つくり

 昨年の秋、はじめて小麦の種をまきました。埼玉で農家をやるならいつか育ててたいと思っていた小麦(埼玉県北部では昔から麦つくりがさかんで朝晩うどんを打っては食べていたそう)。秋に播いて、ひょこひょこ生えてきたところ、冬の間何回か踏み踏み(麦は踏まれることで丈夫になる)。草も枯れ、色がなくなる冬場に青々育つ麦の姿に励まされ、初夏、黄金色に色づき波うつさまに胸は高鳴り…。さらに乾燥が進んで焦げ茶になってからいざ収穫。

 といってもうちにはコンバインがないので、刈り払い機で一列ずつ刈っては集め、父母が持つ機械のもとまで運んで脱穀。これをしばらく乾燥させて、唐箕がけして(「唐箕」という手動の道具を使って風を送ってゴミと麦をより分ける)、製粉所に出してようやく粉になるという…。この手間を考えると買ったほうがよっぽど早いのですが、でも焼き菓子や麺やパンや、家で使う粉くらいは自給したい!という私の強い願望をかなえるため、梅雨の合間でやること山積み大忙しの季節にいろんな人を巻き込んだのでした(言い出しっぺの私は妊婦であまり動けず)。

 おかげでなんとか乾燥・調整までたどりつき、とれたのは30〜40kgほどの麦つぶ。虫の多い夏もなんとか越えて貯蔵できたので、近々これを製粉所で粉にしてもらうつもりです。もしも地粉(中力粉タイプ)を使ってみたいという方がいましたら、少しだけですが販売できますのでお声がけください(500g450円)。

 いつか製麺所でうどん(乾麺)にしてもらえるくらいつくれる日を夢見て、今年も麦の種を播こうと思います。(照手)