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みどりの通信 2022年5月号 オケラになる/ヒロトのそら豆/そろそろクール便に

オケラになる

 みなさんはオケラをご存じでしょうか。「僕らはみんな生きている」で「ミミズだって オケラだって アメンボだって~」と歌われている、あのモグラのようなコオロギのような昆虫です。

 ここのところ、草むしりをしているとしょっちゅうオケラに出くわします。土の中から現れたオケラは大抵どのひとも「大変だ!大変だ!」と言わんばかりに前の手(?)をさかさか動かし、大あわて。また土を掘り掘り、中にもぞもぞ潜っていきます。そんな忙しそうな彼らを見ているとなぜだかおかしく、思わず笑ってしまいます。

 気がつけば季節は初夏。冬のあいだ音も立てずにじっとしていたものたちが一斉に歌い出したかのような、にぎやかな畑です。11月に植えたえんどうやそらまめの木がぐぐっと伸び、ひょろひょろだったにんじんの葉っぱがふさふさ茂り、初春に植えたキャベツやブロッコリーは少し見ない間にもりもり育ち、あっちこっちでわっしょいわっしょいやっています。

 わっしょいわっしょい言っているのは野菜だけでなくて畑のまわりの草たちも。そうすると大忙しになるのは人間で、収穫に草とりに草刈り、夏野菜の植えつけにとあたふた。「大変だ、大変だ」と毎日のように言っています。先のオケラを見て笑ってしまうのは、そんな自分たちの姿にそっくりだからかもしれません。(照手)

 

《追記》

 同じく草とりをしていてよく出くわすのが、ネキリムシやヨトウムシ。彼らは見つけ次第すぐに捕殺していますが、オケラは野菜に悪さをしているようすがないので、うちでは捕殺対象にはなっていません。じゃがいもをほじほじ食べているという目撃情報はありますが、その一生懸命さ?に免じて(被害が大きくないこともあり)、今のところ見逃しています。

 

ヒロトのそら豆

 4月下旬から豆の収穫が始まりましたが、今年は絹さや・スナップエンドウの出来が遅く、そら豆が例年より早く実っています。同時期に収穫のピークを迎えそうで、いつものような絹さや→スナップエンドウ→そら豆…という豆リレーにならず、絹さやとそら豆の徒競走になってしまいました。中旬には豆が多めの野菜セットになるかもしれませんが、がんばって食べていただけるとうれしいです。

 ずいぶん前、ロック歌手の甲本ヒロト氏が、「そら豆が大好物で、豆のまわりの皮も食べる」と言っていました。スーパーなどで流通しているそら豆は熟しているので、ホクホクしているかわりに皮がかたいのですが、若どりしたものは皮がやわらかく、ねっとりおいしいです。みどりのではそんなヒロトのそら豆を目指して収穫しています(ねっとりに飽きると、ホクホクを目指して収穫することもありますが…)。

 そら豆は塩ゆでして食べるのが一般的ですが、ラクをしたいときは、ガスコンロの魚焼きグリルでこんがりぷしゅぷしゅに。熱い莢をむき、多めの塩で皮ごとつるっと食べてビールをひとくち飲むと、今日は5月で一番幸せな日だな~と思えます。(友亮)

 

そろそろクール便に

 去年は5月頭から宅急便のお客さんの荷物はクール便でしたが、今年は朝夕の気温が低いのでまだ大丈夫かなとねばっています。天気予報とにらめっこしつつ、もうだめかなと思ったらクール便にします。よろしくお願いいたします。