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みどりの通信 2021年8月号 雨ニモマケズ/カチュンバリにはサンティオ

雨ニモマケズ

風邪ニモマケズ

蚊ヤ虻ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

一日八分ヅキ米二合ト

味噌汁ト旬ノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジョウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

 

東ニ草ボウボウノ畑アレバ

行ッテソノ草ヲ刈リ

西ニ水ノタリナイ苗ガアレバ

行ッテタップリノ水ヲカケ

南ニ虫ニトリツカレタ野菜アレバ

行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ

北ニタクサン実ヲツケタトマトガアレバ

行ッテ実ヲモギ出荷スル

 

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

豪雨ノトキハオロオロアルキ

ミンナニデクノボートヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハナリタイ

 

 梅雨が明けて8月、これからが夏本番です。今年から、小型ファンがついた空調服ベストなるものを作業着として使いはじめました(見た目にあまり美しくなく、電気も使うので導入を躊躇っていたのですが背に腹は代えられず…。おかげで服の中に風が通り、暑い日中でもかなり涼しくいられます)。

 空調服などなくてもびゅんびゅん働く先輩農家の姿を見つめながら、いつか、サウイフモノニワタシモナリタイと思うのでした。暑い日が続きますが、皆さんもどうぞご自愛ください。 (照手) 

 

カチュンバリにはサンティオ

 みどりのでは、トマトはサンティオとロッソナポリタンの2品種をつくっています。ロッソナポリタンは糖度が高く、生食でもおいしいのですが、サンティオは酸味が強く、加熱調理向きと言われています。最近のトマトに比べて甘みとみずみずしさで劣るように感じるかもしれませんが、私は酸味とトマトらしい香りが大好きで、サラダにしてよく食べます。

 薄切りの赤玉ねぎを塩水にさらして水を切り、みじん切りの青唐辛子(もしくはハラペーニョ)と皮を剥いて適当に切ったサンティオを入れ、レモン汁をふりかけて和える。食べる直前に塩を振ってできあがり。これはタンザニアのサラダで、「カチュンバリ」といいます。

 炭火で焼いた一口大の牛肉、豚肉、ヤギ肉を、カチュンバリと一緒に食べるのが向こうの定番。肉の油っこさを、爽やかにしてくれるカチュンバリ。

 フライドポテトを熱したフライパンにざっと並べ、溶き卵を流し入れてオムレツ状にした「チプシマヤイ」というカロリーのオバケみたいな料理にも、たっぷりのカチュンバリ。卵のコクとカチュンバリの酸味がベストマッチです!

 22歳から2年間タンザニアに住んでいたので、本場のカチュンバリの味は鮮明に覚えています。日本の大玉トマトのように、甘すぎてもみずみずしくてもダメ。一番近い味になるのがサンティオなので、こだわって作り続けているというのもあります。 (友亮)