収穫や植え付けに追われる夏秋と違い、割と作業に余裕のある冬。これから一年どうしていくかを考えながら、いろいろなものを仕込んだり、整えていくのにもってこいの季節です。
ということで、収穫と出荷作業の合間に、種選び(後述)や畑の片付け、畑の排水をよくするための溝掘り、物置小屋の拡張などなどをしています。山の落ち葉集めもそんな冬しごとのひとつ。集めた落ち葉は、鶏糞と米ぬかを振りかけて山積みにしておき、微生物や虫たちに分解してもらい、腐葉土に(あとは育苗ハウスの温床にも使います。温床の話はまたこんど)。これを野菜の苗を育てる土として使っています。
くぬぎの木がたくさん生えている近所の里山に行き、そこらじゅうの落ち葉という落ち葉をさらって1000L容量のフレコンバックにパンパンに詰めて運んでは野積みにしておくのですが、翌年見ると、たくさん積んだ落ち葉がものすごーくちっちゃな山になっていて、少し落ち込みます。でもその山をよく見ると、葉っぱの形がなくなってぽろぽろの土状に分解されており、我々の知らないうちにいろんな生き物たちが働いてくれているのだなとうれしくなります(特にカブトムシの幼虫の働きは偉大です。土の中から見つけてはいい子いい子とさすっています)。(照手)
●種選びの楽しみ
菜園みどりのでは一部の種は自家採取していますが、ほとんどの種は種苗会社など買っています。毎年12月に春夏用の種のカタログが届くと、それをコタツの中でパラパラしながら選ぶのですが、これが割と楽しいです。カタログに載っているのは、長い時間をかけて品種改良されたもの。改良のねらいは品種によってさまざまで、食味をよくするために改良されたものもあれば、収量を増やすため、棚持ちしやすくするため、作業効率を上げるためのものもあります。菜園みどりのではこうしたなかでも、食味のよい品種・お客さんから評判の良かった品種を選んでいます。ベースは研修先で教わった、この土地に合った品種ですが、毎年いくつか新品種もつくっています。例えば昨年は、「おおまさり」というジャンボ落花生や「ロングデニース」という真夏に収穫できるズッキーニ(普通は初夏に採れるもの)。今年も赤皮かぼちゃや粘りの強いオクラなど、いくつか新品種に挑戦します。楽しみにしていてください。(友亮)
●お知らせ
今年も端境期のため、3月の野菜セットの発送と配達をお休みさせていただきます。4月からまたよろしくお願いいたします。