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みどりの通信 2020年7月号 麦ワラの循環/カツオにしそ、アジに赤玉

 

●麦ワラの循環

 菜園みどりのの夏野菜は、麦ワラ育ち。トマト、ナス、ピーマン、カボチャ、キュウリ、エンサイなどの畝間に麦ワラを敷き詰めています。麦ワラは光を遮って草を抑えたり、土をしっとり保湿したり、泥はねを防いだりと、いろいろなはたらきがあります。麦ワラが敷かれた畑は見た目にもさわやかで、晴れた日は寝っ転がるのも気持ちいい。夏野菜が終わるころには、分解されたワラで畑が肥えるので、一石五鳥です。

 この麦ワラは、同じ地域の大規模麦農家に分けてもらっています。6月中旬、コンバインで麦刈りをした後に残るワラ束を、軽トラの荷台に山盛り満載し、行ったり来たりしてみどりのの畑に持ち出します。

 このあたりは昔から麦栽培がさかんで、冬~初夏は麦、初夏~秋は米を育てる米麦の二毛作地域です。麦刈りをしたあとワラがあると田植えの準備ができないので、人手の少ない昨今は燃やしてしまうことが多いです。

 大規模農家にとって厄介者のワラも、我々のような有機農家にとっては宝物というわけで、地域の麦ワラはうまい具合に循環しています。(友亮)

 

●カツオにしそ、アジに赤玉

 毎週金曜日の朝日新聞に掲載される「ごはんラボ」という料理のコーナーをいつも楽しみにしています。素材や調理科学などの豆知識に加え、どの料理も少ない材料で簡単、かつ、ちょっとひねりを加えたものになっているのがいいところです。

 先日これは、と思ってつくったのがカツオの中国風たたき。カツオひとさくに塩少々してしばらく置き、水気をとったら表面をフライパンで焼き付け、氷水に30秒ほど放ちます。ここまでは普通のたたきと一緒ですが、これをスライスしたものにごま油と醤油、豆板醤のたれとしそ、ミョウガ、長ねぎのせん切り、すりごまを和えるのです。あいにく長ねぎもミョウガもなかったのでパクチーに替えたのですが、これはこれでとっても美味!

 みどりのの野菜セットにはしそもパクチーも市販のものよりかなり多めに入っているので、ぜひどっさり入れつくってみてください。しそは他にも刻んで卵焼きに入れたり、納豆に入れたり、焼きナスにのっけたりしてもおいしいです。

 ごはんラボのレシピでハマったもう一品は、アジの南蛮漬けです。南蛮漬けというと揚げたものを甘酢に漬けるイメージですが、これはひと口大に切って小麦粉をはたいたアジを多めの油で焼き、甘酢(酢、砂糖、醤油、塩)に漬けるだけ。この甘酢にはあらかじめ新タマネギとピーマンのせん切り、赤唐辛子の輪切りを入れると書いてありましたが、せん切りのにんじんやハラペーニョを入れてもおいしかったです。ちなみに今年は赤玉ねぎが長期貯蔵できなさそうなので、今からセットにがんがん入れています。南蛮漬けにたっぷり使ってもらえると色合いもよく、おいしく食べてもらえるかと思います。なかなか畑に行けないので、料理の話になりました。(照手)